ちょうど昨年の夏、レタスが価格暴落で需給調整になったというニュースには心を痛めました。
なんとか産地支援ができないものかということで、今年7月、八ヶ岳の高見澤ファームの朝採れレタス(直送品)を100円でサラダレタスに使用することにしました。
渋谷のビジネス街ということもあり、ランチタイムには通常80名前後のお客さんにご利用いただいております。
かねてから高見澤さんとJAや青果市場を通すと、どうしても鮮度が落ちて美味しくなくなるのはなぜか考えてました。
JA農協や青果市場の品質管理の不徹底、供給すれば良いというスタンスに疑問を。
そこで生産者と当店の直接取引により鮮度を追求すること!
コンビニなどで売っているサラダがいかに高価格で、美味しくないか!薬品漬けのカット野菜の不安!など、考え、在庫を抱えるリスクや低価格で儲けも余りないですが、都会のビジネスマンやOLに理解して貰いたく、100円で売ることにしました。
ひとりでも多くの人が野菜の本当の美味しさを知って欲しいと考えたからです。
生産者と小さな飲食店でも直接取引をして新鮮な野菜をお客様に安く提供出来るということを実践してみたいのです。
基本的な考え方は、
・サラダに出来る葉物野菜であること。
・当店に小ロットでも提供して頂けること。
・お互いに損をしない金額できちんと取り引きできること。
ポスター、チラシも作り、最大限の広告は致しますので、単発的なイベントより毎日のランチにずーっとサラダを提供致しますので、宣伝効果は高いと思います。
キャンペーンを実施する際に、購入価格を決めております。
生産者と地域を当店が売り込む 代わりに、購入価格を安い設定でお願いしました。それでも、生産者としては市場出荷より高い収入になるそうです。
少ないロットで発送の労力、当店の受け入れ労力は大変ですが、美味しい新鮮レタスを安くお客様に食べて頂く!というイベントは好評です。
当店もきちんとした食材を扱っている店という認識が近くの方々に知って頂き、店としての信用が増しているような気がします。
限定された小さな範囲ですが、生産者とお店、両方が良い方向に向いていると思います。手間を惜しんでは、駄目だという事を痛感してます。
生産者とお話をしている中で、強く思う事は、生産者の方も、食べて頂いたお客様の感想を知たがっておりますね。
そして、どのように、調理やお菓子にしたかを聞きたがります。お互いになごやかながら、真剣です。私もきちんと答えるようにしています。
解説
児玉シェフの素晴らしいところは食材研究で「産地とともに考える」というところにあります。そのなかから生まれた産地支援も素敵です。
また野菜の間引きされたものをもっと流通させるべきだというご指摘も。生産者や流通業者に商品化を考えてもらいたいものです。
こうした生産者と実需者の結びつきもフェイスブックのおかげで可能となりました。もっと交流を深めていき流通改善につなげてもらいたいものです。
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