東京都 仲卸業者の経営状況(概要)

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東京都 仲卸業者の経営状況(概要)

 

 

 

 

1社当たりの売上高は増加するも、依然厳しい経営状況

財務基準に抵触する業者の割合は半数に減少

 

 

 

東京都はこのほど、東京都中央卸売市場に入場する仲卸業者の経営状況を公表しました。概要は以下のとおりです。

 

 

C-1-1

 

【ポイント】

1社当たりの売上高は増加、増収となった業者の割合は減少

・1社当たりの売上高は前年に比べ2.7%増加した。

・増収となった業者の割合は前年の46.9%から39.5%に減少した。
〇営業損益、経常損益ともに黒字計上の業者の割合は減少

・ 営業損益では全体の55.0%(前年57.1%)の業者が、経常損益では全体の65.8%(前年67.8%)の業者がそれぞれ黒字を計上し、ともに前年に比べその割合は減少した。

・売上総利益率では全体の53.1%の業者が上昇し、前年(48.2%)に比べその割合は増加した。

〇借入金比率は若干改善

・借入金比率(借入金/総資本)は全体で48.3%と前年(48.8%)から若干下降した

・全体の9.9%(前年10.2%)の業者が無借金経営をしている一方で、23.9%(前年25.2%)の業者は借入金比率が100%を超えており、債務負担は依然として重いものとなっている。

○財務基準抵触業者(※)の割合も改善

・財務基準抵触業者は全体で438業者(50.3%)であり、前年(52.1%)に比べその割合は減少したが、依然として厳しい経営状況である。

※)東京都中央卸売市場条例第102条第3項で規定されている、①流動比率100%未満、②自己資本比率10%未満、③3期連続経常損失のいずれかに該当した業者

【概要】

11社当たりの売上高は増加

1社当たりの売上高は10億2,087万円で、前年(9億9,386万円)に比べ2.7%増加した。
部類別にみると水産物部と青果部で前年に比べ若干増加した。
花き部と食肉部にはあまり変化はなかった。 
 
C1-2
 

2増収となった業者の割合は減少

売上高が増加した業者は、全体の39.5%となり、前年(46.9%)と比べその割合は減少した。部類別に増加した業者の割合をみると、水産物部は36.9%(前年43.7%)、青果部は45.3%(前年1.5%)、花き部は38.5%(前年40.5%)、食肉部は29.2%(前年76.0%)となっており、全ての部類において前年と比べ減少した。
 
 
C1-3
 
 

3営業損益は黒字計上の業者の割合が減少

全体の55.0%が営業黒字で、前年(57.1%)と比べその割合は減少した。部類別に営業黒字であった業者の割合をみると、水産物部は50.4%(前年54.6%)、青果部は60.3%(前年60.0%)、花き部は61.5%(前年66.7%)、食肉部は83.3%(前年64.0%)となっており、食肉部のみ増加した。

 

C1-4

 

4経常損益は6割以上が黒字計上

全体の65.8%が経常黒字で、前年(67.8%)と比べその割合は減少した。部類別に経常黒字であった業者の割合をみると、水産物部は59.4%(前年62.3%)、青果部は75.3%(前年76.1%)、花き部は69.2%(前年76.2%)、食肉部は91.7%(前年84.0%)となっており、食肉部のみ増加した。
 
 
C1-5
 

5売上総利益率は5割超が上昇

全体の53.1%(前年48.2%)の業者が上昇し、44.1%(前年48.0%)の業者が下降した。部類別に売上総利益率が上昇した業者の割合をみると、水産物部は52.6%(前年48.5%)、青果部は51.6%(前年8.2%)、花き部は51.2%(前年61.9%)、食肉部は83.3%(前年20.0%)となっている。
 
 
C1-6
 

6借入金比率100%以上の業者の割合は若干減少

借入金比率(借入金/総資本)は全体で48.3%と、前年(48.8%)に比べ若干下降した。借入金比率別にみると、無借金経営(借入金比率0%)の業者は91社(9.9%)と前年(10.2%)より若干減少した。借入金比率が100%以上の業者についても220社(23.9%)と2割強に上るが、前年(24.9%)に比べその割合は若干減少した。また、部類別にみると、借入金比率が100%以上の業者は、水産物部では28.8%、青果部では18.0%、花き部では12.8%、食肉部では0%となっている。
 
 
C1-7
 

7財務基準抵触業者の割合も改善

3期連続して事業報告書が提出されている仲卸業者(法人事業者)のうち、条例上の財務基準に抵触している業者は全体の50.3%であった。前年(52.1%)に比べ若干改善しているが、依然として高い割合となっている。部類別に財務基準抵触業者の割合をみると、水産物部は56.6%と高い割合で抵触している。青果部は40.8%、花き部は48.6%、食肉部は29.2%となっている。
 
 
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