青森合同青果株式会社
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安値続く
青森市中央卸売市場の12月の販売統計がまとまりました。
国が定める指定野菜14品目の指数は前月より3ポイントアップし73%に。
年の瀬の最需要期にもかかわらず平年よりも「安い」状態が続きました。
上旬までは前月同様にこの時期としては暖かい日が続いていましたが、中旬以降気温が下がり冷え込む日が多くなりました。
関東地方は依然として少雨傾向で、低温干ばつで露地野菜の生育にブレーキがかかりました。
コロナ感染者数の増加には歯止めがかからず、12月14日にはGO TOトラベルの全国一時停止が決定され、帰省の見合わせや忘年会の中止など自粛ムードは最高潮に達しました。
業務需要は再び低迷し、家計消費に期待がかかりましたが、豊作による潤沢な供給量には追い付きませんでした。
わずかながら相場浮揚の兆しも見えています。
生育停滞による出回り量の抑制に加えて、野菜安値の報道や、クリスマス、年末年始と需要の大きな山のおかげで、野菜相場は徐々に回復しつつあります。
平均卸売価格の対平年指数は上旬64%→中旬73%→下旬87%と上向いています。
14品目中6品目が前月よりランクダウン。
-は該当なしを、△▼は前月からのランクの移動を示します。
・平年より極めて高い
(平年比200%以上)
-
・平年よりかなり高い
(150%以上200%未満)
-
・平年より高い
(125%以上150%未満)
ばれいしょ
・平年よりやや高い
(111%以上125%未満)
ねぎ△
・平年並み
(90%以上111%未満)
-
・平年よりやや安い
(80%以上90%未満)
なす▼、玉ねぎ
・平年より安い
(67%以上80%未満)
ピーマン▼、里芋▼、ほうれん草、人参、大根
・平年よりかなり安い
(50%以上67%未満)
レタス、きゅうり▼、トマト▼、キャベツ
・平年より極めて安い
(50%未満)
はくさい▼暖冬で成育が進み前倒し出荷となっていたほうれん草。
12月上旬は平年比55%といつもの半値でしたが、低温干ばつで出荷量が伸び悩み、中旬77%→下旬98%と相場を戻しています。
年明けも平年並みの相場で推移しそうです。
今日発出される二度目の緊急事態宣言後の消費行動がどのように変わるかは予測がつきません。先は見えませんが、生鮮食料品の安定供給という卸売市場に課せられた責任はしっかり果たしていきたいと思います。
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感染症予防の基本は「手洗い」「十分な睡眠」そして「バランスの取れた食事」。
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれる野菜や果物を積極的に食べるようにしましょう。
中央卸売市場では開設者である自治体と事業者が連携し「事業継続計画書」を作成しています。
生鮮食料品の安定供給体制を維持できるよう感染防止と危機管理に努めています。
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