土物を除き全面高

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11月の販売統計

すべての品目で昨年10月の145%を超える水準

 

 

 

 

 

青森市中央卸売市場11月の販売統計がまとまりました。指定野菜平均卸売価格の対平年指数は前月より一気に30ポイントアップし147%に。長雨と日照不足で野菜が暴騰した2020年7月の155%に次ぐ高騰率で、猛暑の影響で極度の品薄高となった昨年10月の145%を超える水準となりました。

東京都心では10月19日に最高気温が30℃を超える真夏日を観測し、1875年の統計開始以来、真夏日の最も遅い記録を更新しました。気象予報士が選ぶ「今年の天気を表す漢字」は3年連続で「暑」でしたが、今年は夏の災害級の猛暑に加え、高温状態が秋まで続きました。

暑さが長期化することで、昨年以上に野菜の産地リレーが阻害されました。特に出荷が始まったばかりの秋冬産地は、出荷量の減少や正品率の低下など大きな影響を受けました。暖秋で生育が前倒しになった先行産地の早期終了により、土物を除くすべての品目で端境による慢性的な絶対量不足に悩まされました。

小売りの店頭価格が跳ね上がり家計需要にはブレーキがかかりましたが、納品価格や販売価格が硬直的な加工業務需要は抑えが効きませんでした。原料確保のため市場調達が増え、品薄高に拍車がかかりました。なかでも、カット野菜として多用されるキャベツは、中旬以降、平年の3倍以上の相場が続き、ベンダーやメーカーは苦しみました。

品目別の詳細は以下の通りです。-は該当なしを、△▼は前月からのランクの移動を示します。

・平年より極めて高い
(200%以上)
 キャベツ△、きゅうり△

・平年よりかなり高い
(150%以上200%未満)
 レタス、白菜△、にんじん△

・平年より高い
(125%以上150%未満)
 ピーマン、ねぎ△、だいこん△、ほうれん草△、トマト

・平年よりやや高い
(111%以上125%未満)
 なす△、さといも▼

・平年並み
(90%以上111%未満)
 たまねぎ

・平年よりやや安い
(80%以上90%未満)
 馬鈴薯

・平年より安い
(67%以上80%未満)
 -

・平年よりかなり安い
(50%以上67%未満)
 -

・平年より極めて安い
(50%未満)
 -

産地がほぼ北海道産に限定される馬鈴薯と玉ねぎの2品目は、作柄良好で平年並みの相場となりました。ただし、高温の影響からか貯蔵中のロスが平年以上に発生しており、以降の出荷計画が下方修正されています。出荷休みとなる年末年始の手当て買いもあり、この先の相場は強含み。


 

 

 

 

 

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