季節を重ねていきます
目には見えない季節の移ろい。
でも、時を経た樹木の年輪には季節が見て取れます。
春から初夏にかけては、強い日射しを浴びて樹木が生長するため、ひとつひとつの細胞が大きくなります。これが「春材(しゅんざい)」と呼ばれる色が薄くて幅の広い部分です。
一方、晩夏から秋にかけては、日射しが弱くなり樹木はあまり生長しないため、細胞は小さく密になります。これが「秋材(しゅうざい)」と呼ばれる色が濃くて幅の狭い部分です。
この「春材」と「秋材」が長い年月をかけて重なることで年輪となります。
ちなみに、気候の変化のない熱帯雨林で育つ樹木には年輪がないそうです。
また、「年輪の目の広い側が南で狭い側が北」というよく聞く話は実は誤りで、年輪の目の幅は、方角ではなく樹木の生えている場所の傾斜や樹木の重心の偏りなどに影響を受けるそうです。
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