「下の下」と呼ばれていましたが
日本三大深湾のひとつに数えられる富山湾は、海岸からそれほど離れていないところでも水深1000メートル付近に達し、深海に棲息する甘エビなどの好漁場となっています。
そこでは、「ゲンゲ」という魚が甘エビなどと一緒に混獲され、かつては網を傷める「やっかいもの」とされてきました。漁師さん達に嫌われ、「下の下(げのげ)」と呼ばれていたことがその名の由来とも言われています。
ゲンゲは水分が多くすぐ傷むことから、以前は限られた地域でしか食べられていませんでしたが、鮮度保持技術の向上で一般家庭でも食べられるようになりました。
その特徴的な見た目に反し大変美味しいことや豊富な栄養分が注目され、今では「幻魚」と書かれることも。
昔からの定番料理は澄まし汁ですが、唐揚げや天ぷらも人気です。外はカリカリ、中はふんわりとした揚物は独特な食感でたまりません。
写真提供:富山県(上)、JF全漁連(下)
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