中央卸売市場はどこまでシェアを落とすのか
中央卸売市場のあるトップクラスの卸売会社のホームページを見ていて、びっくり。
社長のご挨拶のなかに卸売市場の流通は90%ほどの経由率を誇っているという文言があったのだ。
私は目眩がした。
どこから90%という数字をだしてきたのだろう。
卸売データ集(最新版)で平成26年の市場経由率をみてみると、いかに市場流通が力をなくしてきているかがひと目で分かる。
今年のデータが出るころには、もっと厳しい数字になるだろう。
さて総流通量のなかで市場経由率はまだ60.2%あるものの、こと中央卸売市場のシェアはなんと36.4%しかない。
うち野菜は43.3%であるが、果実はなんと24.1%で勝負は終わっている。
果実のシェアが50%を割り込んだのは平成16年のことだ。
こうした減少傾向は上向きになることもなく、毎年減少が続いているのである。
4割のシェアもなくて、どうして価格形成ができるのか?
もう流通のヘゲモニーは6割以上のシェアをもつ市場外流通が握っている。
このことを、中央卸売市場の経営者は認識しなければならないだろう。
さらに、なぜ50%のシェアもないような中央卸売市場に、インフラ整備の公共投資をしていくべきなのか疑問が沸いてくるのだ。
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