大型共販の行き詰まり
先に「屏風と商売は広げると倒れる」で市場の卸売会社について考えてみました。
長年のお得意先であった八百屋の減少分は量販店の拡大で何とか補えましたが、やがて肝心の量販店が販売不振に陥りいまや市場は深刻な経営難を迎えているということでした。
そもそも市場というところは零細多数な出荷者(A)と零細多数な買い出し業者(B)の「会合の場」でした。
それが時代を経てくるとAは大型農協となり、Bは大型量販店となり市場の能力を超える大型組織になってしまいました。つまり▲のピラミッド型から▼V字型へと様変わりしてしまったのです。かつては両極を先導していた市場がV字型の谷底に落ちてしまっているのです。
では産地はこうした状況にどう対応すればいいのかを考えてみます。
大型産地→大型市場→大型量販店という流れが詰まっているのです。ここがパラダイムシフトなのです。だから「定時、定量、定質」という錦の御旗が笛吹けど産地は踊らずで機能しません。
そこで産地は共販高競争から手間暇かかりますが、少量多品目販売に取り組んでいくことも必要です。ここにパラダイムシフトが起こっているのですから・・・。
そのためには「出荷」「分荷」という配給意識から脱出して、「販売」へ変えていくことです。
そのためにはリスクを伴いますが、もっと直販にも取り組む必要があるでしょう。それをしないとエース級の生産者たちがどんどん農協離れを起こします。
さらに世間はグローバリズムからローカリズムへと流れを変えています。だから地元消費を見直し地域流通を考え直すときです。
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