生産拡大から安定供給へ
中央卸売市場と地方卸売市場では、どこがどう違うのですかと訊かれます。
それは開設主体が違います。(*認可と許可)
中央卸売市場は農林水産大臣の認可を得て地方自治体が開設するものです。
一方、地方卸売市場は都道府県知事の許可を得て地方自治体や卸売り業者、農協などが開設するものです。
東京都には11ヶ所(青果は9ヶ所)の中央卸売市場があります。全国には中央卸売市場が64ヶ所、地方卸売市場は約1000ヶ所もあります。
ところで中央卸売市場の取扱額はピーク時からすると、ざっと2兆円ほどがシュリンクして半減しています。
平成になりまして東京都中央卸売市場の卸売会社でも姿を消していったところもでてきました。
いまや流通業の本家、アメリカでも名門のデパートや大型量販店が販売不振に喘ぎダイナミックな店舗のスクラップを展開しています。日本も同様でデパートや大型量販店はどこも青息吐息です。
こうした厳しい販売環境のなかで、市場流通も取扱額が減少し市場外流通が拡大傾向にあります。
卸売市場制度が成功したのは、旺盛な需要があり供給不足が続いたからです。「定時、定質、定量」が求められて農協の共販拡大が成功したのも、いまや懐かしさが残ります。
もはや農業白書にも「生産拡大」という文言は踊っていません。あるのは「安定供給」という言葉だけです。
ここに大きなパラダイムシフトをみることができます。
さてこれからは没個性から脱却して、いかに個性を発揮していくがが問われているのです。
そのためにもソーシアルメディアの活用がとても大切となってきました。潜在重要をいかに掘り起こすかが大きなカギですから・・・。
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