和紙でオシャレ
入学式や入園式が行われる時期ですが、越前和紙のコサージュで、ちょっとしたオシャレを楽しんでみるのはいかがですか?
越前和紙は、福井県越前市の岡太(おかもと)川流域の五箇地区で作られています。
山間部の狭い谷あいにあるこの地は、田も畑もほとんどありませんでしたが、和紙の原料となるコウゾ(楮)、ミツマタ(三椏)、ガンピ(雁皮)などの樹木と、良質な水に恵まれており、古くから和紙が作られてきました。
その歴史は1500年前に遡るといわれます。
越前和紙は、これら樹木の表皮のすぐ内側にある、やわらかい内皮を熱湯でゆがき、長く強靭な繊維を抽出して作られます。
繊維を叩きほぐし、細く柔らかくしてから、「練り」と呼ばれるトロロアオイなどの植物の根から抽出された粘液をまぜて漉くことで、表面がなめらかで光沢のある、丈夫な紙ができるそうです。
古くは写経や和歌の用紙として、また武家社会になると、主君の命令などを記すための奉書として使われた越前和紙。
1950年頃までは一部のお札にも使われていたとか。
ピカソや横山大観などの芸術家にも愛用され、かの浅草寺の大提灯にも使われているという越前和紙は、これからも様々な用途での活用が期待されます。
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