【お茶の花】
皆さんはこの花をご存じでしょうか。
椿や山茶花によく似ていますが、茶樹(ちゃのき)、つまりお茶の木の花です。
茶樹はツバキ科ツバキ属の植物で、9月~11月頃に直径3~5㎝ほどの白い花を咲かせます。でも、茶畑で花を見かけることはあまりないと思いませんか。
茶樹の花芽は、一番茶では6月中旬から7月上旬に、二番茶、三番茶、四番茶ではそれぞれ7月下旬、8月下旬、10月中旬に出てくるのですが、お茶の収穫と同時に花芽も取り除かれてしまうため、一番茶から四番茶を収穫する茶園ではお茶の花はほとんど咲きません。
一方、二番茶や三番茶等を収穫しない茶園では花芽が残るため、秋になると花が咲くのです。
茶樹の花の時期が終わると、季節はもう冬です。
うつむき加減に咲く可憐な花は、これから迎える本格的な寒さをじっと耐えようとしているようにも見えます。
写真提供:国立科学博物館筑波実験植物園
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