日本一の野菜を持ってこい!
旧築地市場の仲卸、大祐の創業者・大木健二さんは
帝国ホテルの調理場までも「やぁ」と言いながら入っていける人でした。
また農業にとても造詣の深かった三井不動産の江戸英雄さんから
お声がかかり、西洋野菜の現状を縷々報告されることもありました。
こうして大木さんは西洋野菜を普及された功績が認められ、
園芸振興松島財団から表彰されました。
Kenetsu Narita@queenkingbellさんから
洋菜ものがたり・・128
日本一の野菜を持ってこい!
ホテルオークラ創業時(昭和37年5月20日)からの小野正吉(まさきち)総料理長(故人)は、材料を見る目が恐ろしく厳しく、業者はいつも戦々恐々としていました。
気に入らなければ「こんなものはダメだ」と一喝して、材料をぶん投げたり。
小野さんの自宅(横浜市白楽)を訪れて謝罪したこともあります。
夫人が出てきて「大木さんも大変ですね」と、温かい声をかけられたときには目頭がジーンときました。
小野さんは一徹な人でその時は体面まではしてくれなかったのですが、家の奥の方で「もういいよ、いいよ」という声を聴いてホットしました。
眼鏡に適った材料さえ持っていけば「ああ、いいよ。」と、実に良い顔で応じてくれるひとでもあったのです。
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