伝統の力を育んできた大阪本場「山留」
市場流通が激変するなか、大阪・本場の仲卸である山留はいまこそ伝統の力を発揮して更なる発展をしてもらいたい。こういう理由からです。
産地は規制改革により、農協の組織そのものが弱体化へ向かっていることは明らか。だから市場流通に大きな影響を与えることは間違いないところです。
加えて種子法の廃止し、さらには種苗法改正も目論まれています。場関係者にはあまり注目されていませんが、考えておかねばなりません。
さて一方、卸売市場も今年の6月、改正卸売市場法が施工され規制改革が実施されています。
改正卸売市場の主なポイントはいろいろとありますが、ここでは一つだけ強調しておきます。
各市場による取引ルール見直しの容認です。
開設者による以下の原則の見直しが可能になります。
■第三者販売の禁止 【卸売業者・仲卸業者】
■直荷引きの禁止 ⇒ ■取引の自由度向上
■商物一致 ■業者間の競争激化
これにより、体制盤石な業者はますます発展していきます。(山留は典型的な事例です。)
ところで全国の卸売市場を見渡してみますと、独自の価格形成ができるところは東京の大田市場と大阪本場を除いて他にありません。
これはパイの縮小で全国的に卸の合併が進み、複数の卸売会社が残っているところが少なくなりました。 やはり単数の卸では競争がなくなり発展しません。
さらに付け加えるなら、大田市場と大阪本場は主力産地の駐在事務所が集結しているからです。情報戦を勝ち抜くには人の交流が最も大切なことです。
一方、ここまで市場流通に大きな影響を与えてきた大手スーパーも、いまや消費不振で青息吐息状態です。多くのスーパーがスーっと出てきてパーっと消えていくのが、スーパーだよと揶揄されていました。いまでは大手スーパーでも本業の小売業よりも不動産業で生きながらえているくらいです。
今後の市場流通にはAI、Iot、ブロックチェーンが導入されてきて様変わりすることが予測されています。
山留はこれからもアナログとデジタルを上手く使い分け、揺るがぬ伝統を築いていってほしいものです。
株式会社山留の詳細記事はこちらを 御覧ください
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