養蚕革命始まる!第25回国際養蚕委員会大会開催
明治時代から昭和時代初期にかけて、日本は世界一の生糸生産国だったことをご存知ですか?
生糸は貴重な外貨獲得手段として、日本の近代化に大きく貢献しました。
20世紀に入り、人造繊維のレーヨンやナイロンの登場により、生糸の生産量は世界的に大きく減少しました。その後も、日本では、着物を着ることが少なくなった等の理由によって、生糸の生産が減り続けました。現在、日本国内では、養蚕を目にする機会はほとんどありません。
しかし、生産者の努力により養蚕業を守ってきたいくつかの地域の伝統的な技術で生産される高品質の生糸が、国内外で高い評価を得ています。
また、近年、世界最先端の遺伝子工学を駆使して、蛍光色を発するものや超極細など、新しい機能を持った生糸の開発が行われています。
さらに、従来の繊維利用のほか、シルクをチューブ状やシート状などに加工した新素材の開発や、カイコが大量のタンパク質を生産する能力を利用した検査薬・医薬品・化粧品の原料となる様々なタンパク質の生産など、新しい動きが始まっています。
伝統の技術に加えて、新しい分野に期待が集まっている養蚕業。
11月19日(火)から22日(金)に、茨城県つくば市で、世界中のシルクに関する研究者が集まる第25回国際養蚕委員会大会が開催されます。テーマは「Silk beyond the Textile」。なんと、日本で初開催です。
大会では、最新の研究発表や情報交換だけでなく、展示スペースで実際に美しい絹織物やシルクを使った新製品が見られます。
展示スペースのみをご覧になる場合、事前の登録は不要(無料)ですので、ぜひご来場ください。
Sericulture Revolution Begins!(農林水産省公式Facebook英語版)
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