食糧難を救った小麦農林10号
初夏は小麦の収穫期ですので、今回は、稲と小麦に生涯を捧げた育種家の稲塚権次郎氏が、1935年に育成した「小麦農林10号」をご紹介します。
戦後、農学者のノーマン・ボーローグ氏がこの小麦農林10号と交配した新しい品種を誕生させ、食糧難を救ったことから、後に「緑の革命」と呼ばれるようになりました。小麦農林10号は、草丈が低いので倒れにい、成長が早い、収量が多いといった特徴があり、その遺伝子を受け継いだ新しい品種は多くの国や地域で栽培され、小麦の飛躍的な増産が実現したのです。
稲塚権次郎氏の生涯は、「NORIN TEN “農の神”と呼ばれた男 稲塚権次郎物語」という映画になっています。麦秋の季節に、美しい小麦畑を想いながらの映画鑑賞もいいかもしれませんね。
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