昔ながらの製法で
さまざまな生き物が活動を始めるこの時季、昔ながらの木桶の中では、真冬に仕込んだ「寒仕込み」の醤油や味噌も、徐々に発酵が始まっています。
木桶には主に杉が使われますが、その表面の無数の小さな穴には、微生物が住み着いています。
長い間同じ場所に住み着くことで、独自の生態系をつくり、それが各蔵元特有の味を生み出すのだそうです。
一般的に木桶の寿命は100から150年くらいですが、現在使われている醸造用の木桶は戦前に作られたものがほとんど。
木桶を製造する桶屋も1社のみとなってしまいましたが、近年、若手の醸造家が試行錯誤の末、新たな木桶を自ら完成させました。
その取り組みは各地に広がり、自分たちで作った桶で仕込みを始める蔵元も増えてきているそうです。
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