Npo法人 日本マルベリークラブからシェア
代表理事 President · 2004年6月から現在
桑・カイコ・絹の新しい機能の解明とその利用方法の研究、それらの効果の普及活動
Studies, development and promotion of new functions and utilization of mulberry,silk-worm and cocoon.
ギンナンの季節がやってきましたね。
酒好きの人には、とっておきの酒の肴かも。
ギンナンの種子は茶碗蒸しに入っていたりして、愛されていますね。
しかしこのギンナン、外皮はとても臭く、下手に手で触ったりしたらかぶれるなどから毛嫌いされています。
この臭いのもとは酪酸なんです。
酪酸が身体に有用だからといっても、まさかギンナンの外皮を食べるような物好きはいないでしょう。
どうやったらうまく酪酸を身体に摂り入れることができるか、悩ましいところです。
3匹のネズミがいます。
どちらも同じ餌で飼っていたのですが、ある時から、片方のネズミの餌に食物繊維と腸内において酪酸発酵をするので有名なクロストリジウム・ブチリカム・ミヤイリ588という腸内細菌を加えて飼育を続けました。
すると、いつもの餌を与え続けたネズミに比べて、白色脂肪組織量と血中の中性脂肪が減り、さらに、ペルオキシソームの数が増えていました。
ペルオキシソームは細胞内小器官の一つで、脂肪の代謝をするためのもので、数が増えるとそれだけ脂肪の代謝が活発に行われていることを示します。
もう1匹のネズミには、直接酪酸を食べさせたところ、同じことが観察されましたので、食物繊維とクロストリジウム・ブチリカム・ミヤイリ588の組み合わせの餌を与えたネズミの大腸内で酪酸が作られたからであろうと結論されました。
桑茶と野菜を食べてから食事をすれば、酪酸が作られることはわかっています。
健康の秘訣といわれるものはたくさんありますが、「桑茶と野菜を食べてから食事をする」は非常に有効な健康の秘訣だと言えそうです。
コメント