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人間が消化できる唯一の多糖、デンプンは、3,000~12,000個のグルコース(ブドウ糖)がつながっています。
われわれは、このデンプンを消化して構成単糖であるグルコースにし、吸収してエネルギー源として利用しています。
消化は、最初に、唾液(口)と膵液(小腸)に含まれるアミラーゼによって、グルコースが2つつながったマルトース(水あめ)にすることから始まります。
つづいて、マルトースは小腸にあるグルコシダーゼという酵素によって消化されてマルトースはグルコース2個にされます。
桑の葉にはDNJ(1-デオキシノジリマイシン)と呼ばれる化合物が含まれていて、これがグルコシダーゼの働きを止めます。
つまり、DNJがあるためマルトースが消化されないためグルコースを生成せず、血糖値が上がらないのです。
ここに桑の葉が糖尿病に用いられる理由があります。
マルトースが消化されないことが、実は、さまざまな有益な効果をもたらしています。
消化されなかったマルトースは吸収されることなく大腸へ移動します。
大腸では、腸内細菌がマルトースを食べます。
その結果、①腸内細菌の大増殖、②短鎖脂肪酸の生産と大腸内の酸性化、③短鎖脂肪酸の一つ酪酸の産生と便秘の改善、④短鎖脂肪酸による大腸内の酸性化に伴う乳酸菌の大増殖と乳酸の産生、⑤代謝最終産物のCO2の発生と血流の改善、⑤水素生産菌による水素の発生と活性酸素の消去、などの一連の反応(大腸内連鎖反応)が生じます。
このような大腸内連鎖反応がおこる大腸を持っている方は、健康な毎日を送ることができる基礎的な条件を整えておられるし、アンチエイジングな毎日を過ごしておられると言えます。
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