芋祭2015_真室川町最上地方
甚五右ヱ門芋(じんごえもんいも)秋の収穫祭
山形県の在来作物と食文化からシェア
室町時代から一子相伝で作られる甚五右ヱ門芋(じんごえもんいも)の秋の収穫祭。
畑は山あいを抜けたところに一面に広がる。いつもは静かなこの場所も今日は訪れた人々の笑顔と歓声に包まれていた。
この時期、農家さんは収穫に追われるため基本的にそれ以外はやりたがらない。というかやれない。
しかし、このイベントはそのど真ん中で開催される。生産者はもちろん役場の人、地域の人達が一丸となり運営を支えているからできることなのであろう。
地域イベントなのに少し違和感を覚えるのは参加者の顔触れだ。地元の方々に混じって岩手や秋田、そして東京など遠方から足を運んだ人達が多い。食や田舎のライフスタイルに関心が高い人々を惹きつけ、取り込んでいる証拠である。
もう一つ大きな違いは、出店しているお店。
通常、地域と関連性の低いものも多々見かけるものだが、このイベントにはそういった類は一切ない。
あるのは地元で採れた天然鮎の塩焼きや、郷土料理の数々。
そして、森市と呼ばれるブースには工芸品や地元の物を加工した商品が並ぶ。
地元外の人々に対してのおもてなしとコンセプトを明確に感じる。
このイベントは甚五右ヱ門芋をPRするためのものであることには違いないだろう。
しかし、一つの商品を伝えるのは簡単だが町全体の良さを伝えるのは相当難しい。
それを実行できているこのイベントの役割はこの町にとっても大きい。
在来作物のポテンシャルを最大限に引き出した素晴らしいイベントである。
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