天の羽衣
昔話のひとつ、
天の羽衣はどんな話だったか覚えていますか?
空から舞い降りた美しい天女が身にまとっていた羽衣を、水浴びの最中に隠されてしまって天に帰れなくなり、人間の男性と結婚するという内容。
多少の違いはあるものの、同じような言い伝えは各地に点在しているようです。
この天女伝説にゆかりのある自治体で構成する「天女サミット共同宣言市町」が「天(10=テン)女(24=にょ)」と読む語呂合わせから、今日を天女の日と制定。
昨年には天女サミットも開催されました。
この中の福島県川俣町に伝わるのは、天女ならぬ「小手姫(おてひめ)伝説」。
約1,400年前、全国を巡り川俣へ辿り着いた小手姫が、桑を植え養蚕を行い、糸を紡ぎ、機織りを伝えたとされています。
現在まで改良を重ね、川俣シルクとして継承された技術が、世界一薄くて軽やかな絹織物も生み出しました。
現代版「天女の羽衣」の誕生です。
このような美しい絹を生み出すカイコは、これまで多くの改良が重ねられ、細い糸、黄色の糸や光る糸を作るもの、病気に強いものなど、その種類は600とも言われています。
後世に残したい和の伝統と技術です。
写真提供:GIRLS LIFE LABO(右)
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