畑のキャビア
モコモコとした印象が愛らしいコキア。
9月下旬頃から少しずつ茎や葉が色づき始め、やがて全体が真っ赤に紅葉します。和名をホウキギ(またはホウキ草)といい、在来品種を鑑賞用に改良したものが栽培されています。
一方、在来品種のホウキギは、葉は黄色くはなりますが、赤くはならないそうです。
昔はホウキの材料として日本各地で栽培されており、毎年晩秋になると、枯れ葉を落とした茎を束ね、新しいホウキが作られていました。
また、その実は「とんぶり」と呼ばれ、食用とされてきました。
淡い緑色の見た目とプチプチとした食感から、別名「畑のキャビア」とも呼ばれています。
「とんぶり」の主な産地は秋田県北部で、大館市のものはGI登録産品にもなっています。
名前の由来は、「唐(中国)から伝わった、ぶり子(ハタハタの卵)のようなもの」が短くなり訛ったのではないかとのこと。
味は淡泊で、色々な食材との相性がよく、秋田では長芋や納豆など、粘り気のある食品と一緒に食べたり、酢の物やサラダのトッピングにしたりして、食感を楽しむことが多いようです。
現在は輸出もされ、多彩な料理に使われているとか。もし機会がありましたらぜひ一度試してみて下さい。
写真提供:国営ひたち海浜公園(上)、秋田県(右下)
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