いろいろな願いをこめて
桃の節句が近づいて来ました。今日は数ある雛飾りのうち、日本三大つるし飾りの一つ、山形県の傘福(かさふく)についてご紹介します。
傘福は、江戸時代から酒田に伝わるつるし飾りです。
開いた番傘に天蓋幕を張り、その下に着物の切れ端などで作った飾りをつるします。
昔は食べ物にも苦労し、赤ちゃんも育ちにくい環境にあったことから、家族の幸せや子の成長を願って、神社仏閣に奉納したそうです。
傘の下には魂が宿ると言われていたことから、いろいろな願いを形にした、たくさんの飾りがつるされたと言われています。
農林水産物の形もあり、例えば米俵は「五穀豊穣」、海老は「長寿」、唐辛子は「かわいい娘に虫がつきませんように」など、それぞれの特徴に基づいた願いが込められています。
酒田では5月20日まで見られるそうなので、機会がありましたらぜひ足を運んでみてください。
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