誰?人の名前ではありません【みずのこぶこ】
山菜の「みず」の茎と葉の付け根につく、小さな丸いムカゴ状の実のことです。
みずに付いているこぶのようなので「みずのこぶ」。最後の「こ」は東北地方の方言で愛着の念やかわいらしさなどをあらわすのに、語尾につける言葉です。
ネーミングから地元の人々の親近感が伝わってきます。
みずは東北地方の方言で、正式名をウワバミソウと言います。ウワバミというと大酒飲みを連想してしまう担当ですが、「蟒蛇」と書き、巨大な蛇の俗称で、いかにも大蛇が出没しそうな沢筋の湿地帯に群生することからウワバミソウという名前になったとか。
みずは春から秋まで長い期間、余すところなく食べられる、人気の山菜です。山菜の王様とも称されています。
若い芽はてんぷらやおひたしに。茎は油炒めや汁の実に。根はたたきや塩漬けに。
そんな中でも一番人気はやはり「みずのこぶこ」。ちょうど「あずき」大の大きさで葉の付け根に点々とつきます。その実の付いている部分だけをちぎって採取します。
「みずのこぶこ」は、熊や鹿も大好きで、実のところだけをきれいに食べます。
動物達保証済のその味は淡泊で、クセのないコリコリした粘りのある食感がたまりません。
味噌漬け等の加工品を入手することはできますが、やはり摘みたてをさっとゆがいて蕎麦つゆにおろし生姜で和えるととても美味しいです。
機会があったら是非お試し下さい。
写真提供:あきた森づくり活動サポートセンター
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