乳酸菌の供給源としては、 やっぱり漬物が最高

 

腸 内細菌のうちかなりの量を占めているのが大腸菌です。

大腸菌のほとんどは無害ですが、中には強力な病原性を示すものもたくさんあります。

O-157と呼ば れる大腸菌はその一つです。

 

「O-157」は品種を表していると考えれば納得できます。どんな性質を持った大腸菌でも、みんなEscherichia coliと言う学名で呼ばれるのです。

ところが、乳酸菌ですが、大腸菌のように一族を代表する名前ではないのです。

 

単に、乳酸を作るかどうかで分類した名前なんです。

 

写真下に代表的な乳酸菌の 顕微鏡写真が示してあります。

乳酸桿菌の学名はLactobacillus、ビフィズス菌はBifidobacterium、乳酸球菌は Lactococcusです。

 

学名が違うってことは「種」が違うことを示しています。

 

乳酸菌と呼ばれるバクテリアは、このほかにもたくさんいますが全部種 が異なります。

 

ヒト、チンパンジー、ゴリラってとこでしょうね。

ヨーグルトの宣伝では、「わが社の乳酸菌が良いですよ」などと宣伝されています。

たくさんいる乳酸菌の中から１種類だけを食べるより、自然に存在するたく さんの種類の乳酸菌を食べて、自分の大腸に最も適した乳酸菌に居ついていただくのが健康に取って最も良いのではないでしょうか。

乳酸菌の供給源としては、 やっぱり漬物が最高でしょうね。

 

新しい野菜を漬けこむたびに、新しい乳酸菌が糠床に入ってきますから。

乳酸菌を巡ってもう一つ大きな混乱があります。それは写真上にある「植物性乳酸菌」です。

 

ご本人は信じて宣伝しているかもしれませんが、仮に、本当にラブ レが植物専用の乳酸菌だとしたら、効きもしないものを売りつけていると言うことになります。

 

だって、人間は動物ですよ。「植物性乳酸菌」と言うのは、ヘル シー感覚を示すための単なるキャッチコピーかもしれませんが、学術的には受け入れられない語句ですね。

乳酸菌に動物性や植物性と言う分類はありません。