注目される飼料用の新水稲品種 「リーフスター」
~むろん、将来はこれを食用品種へ~
★要約
独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構作物研究所(以下、作物研究所)と国立大学法人東京農工大学(以下、東京農工大学)は、稲発酵粗飼料用の水稲新品種「リーフスター」を育成しました。
この品種は、可消化養分総量(TDN)収量が高く、地上部全重収量における茎葉部分の割合が多いのが特徴です。
極長稈にもかかわらず耐倒伏性が強く、牛に稲発酵粗飼料として給与した場合、未消化籾の発生が少ない特性を持ちます。
農林水産省において「リーフスター」と命名され、水稲農林413号として登録されました。現在種苗登録申請中です。
★背景
我が国では、乾草や稲わらといった粗飼料の自給率が低いことから、水田での自給粗飼料生産の向上が求められています。
茎葉をサイレージ化する稲発酵粗飼料では、子実と茎葉を含めた全重の多収性が重要です。
しかし、これまでの飼料イネ品種を牛に給与すると、未消化籾が高い頻度で発生する場合があり、
問題となっています。そこで、茎葉部分の割合が多く、TDN収量の高い飼料イネ品種が望まれています。
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