柿くへば
鐘が鳴るなり法隆寺。
正岡子規が明治28年の10月26日からの奈良旅行で詠んだとされるこの有名な句。
それにちなみ、明日は「柿の日」に制定されています。
柿には樹の上で甘くなって収穫後そのまま食べられる甘柿と、渋抜きをしないと食べられない渋柿があります。
店頭に並んでいるものは甘い柿ばかりですが、実は渋抜きした渋柿も含まれています。
柿の渋みの原因はタンニン。
水に溶けやすい形で果実の中に存在しているタンニンが、口に入れた時に渋みを感じさせます。
ところが、アルコールや二酸化炭素などによって渋抜きを行うことで、タンニンが水に溶けない形に変わり、渋みを感じさせなくなるのです。
渋を抜くといっても、実際になくなるわけではありません。
「柿が赤くなると医者が青くなる」という諺もあります。
甘さとさまざまな歯ごたえを楽しめる秋の味覚ですね。
写真提供:JA筑前あさくら
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