「唐辛子」なのに「胡椒」?
乾燥させて使うことが多く、一年を通して味わえる「唐辛子」。
国内では「三鷹」「八房」「鷹の爪」などの品種が栽培され、生のものは夏から旬を迎えます。
日本の唐辛子の歴史は、諸説ありますが、16世紀半ば、種子島に漂着したポルトガル船が、鉄砲と一緒に伝えたことにより、始まったと言われています。
当初は、あまりの辛さのため、観賞用として、また、足袋のつま先に入れて霜焼け止めとして使うなど、食べられてはいなかったようです。江戸時代になると、粉末にしたものをそばやうどんにかけるなど、薬味として使われるようになったとのこと。
ところで、九州発祥の「柚子胡椒」は、胡椒ではなく、青唐辛子が使われていることはご存じでしょうか。
これは、昔、熟して赤くなる前に収穫した青唐辛子のことを「胡椒」と呼び、九州の一部で方言として残ったことが、その語源となっているようです。
また、「唐辛子」と「唐を枯らす」が同音であるため、「胡椒」と呼んでいたという説もあります。
細かく刻んだ柚子の皮に、青唐辛子と塩を混ぜ合わせて作る柚子胡椒。
九州では、豆腐やお刺身、パスタに加えたりと食卓の名脇役として親しまれています。
夏バテ気味の担当ですが、いつもの料理に唐辛子の辛さを加えて、この夏を乗り切りたいと思います!
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