いま卸売市場の卸、仲卸は一部を除いてほとんど市場外へ販路開拓に出て行かない。
新規販売先開拓でセールスに行ける人材などいないし、セリ人も新規に産地開拓に歩けるのはいない。だから自然と井の中の蛙となる。
一方、こちらが近在の産地に足を運ぶと生産者は「むかしは卸のセリ人がやってきましたが、いまはまったく来ません」と実情を話してくれます。
いまの卸は農協共販ものだけ追いかける。
自分で産地作りをすると楽しいし、利益確保になるのだが楽だから農協共販ものを集荷したがる。
しかし楽な分、価格設定は主導権を握られ指し値要望を受け入れざるを得ない。
しかも現実には要望価格で販売出来ないので「増仕切り」をせざるを得なくなる。すると会社の収益は悪化する。こうしていまの卸は疲弊してきているのだ。
自分たちで産地をつくり、庭先集荷に出かければ生産者は市場についてくるのだが、こうした努力をしないから、有能な生産者は独自に販路開拓を始めている。ますます市場外流通は拡大するばかりだ。
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